4月23日、Hondaはステップ ワゴン/ステップ ワゴン スパーダを発表した。ステップ ワゴンは、Hondaのミニバンの代名詞であり、常に新しい提案をし続けてきた存在。
5代目となる今回は、縦にも横にも開く画期的な機構を採用した「わくわくゲート」と呼ばれるテールゲートを採用。エンジンには、ダウンサイジングターボとなるHonda初の直噴1.5L VTEC TURBOエンジンを採用していることも特徴的。
「わくわくゲート」は、ミニバンのみならず自動車の乗り降りの概念を変えてしまうくらいのユニークなゲート。車幅ギリギリの狭い場所での荷物の出し入れだけでなく、パッセンジャーがウォークスルーを活かして車両後部から用意に乗り降りる出来る画期的な機能。
大開口のテールゲートに横開き式のサブドアを備えたこの「わくわくゲート」は、左右に分割し手軽に床下収納できる「マジックシート」と言われる3列目のシートとの組み合わせで、テールゲートを開けることなく横開き式のサブドアから乗り降りやや荷物の出し入れが可能となっている。
もう一つの大きな特徴である、Honda初の直噴1.5L VTEC TURBOエンジンは、直噴システムや小径タービン、デュアルVTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構の略)などによる低回転域でのターボ効果の向上などで、常用域で2.4Lエンジン並みのトルクを発生し、多人数乗車時や坂道でも、スムーズな力強さを発揮する。
また、吸気量をきめ細かくコントロールできるターボエンジンの強みを最大限に活かし、燃焼効率の良い領域を維持・拡大することで、クラストップレベルとなる17.0km/L(JC08モード)という低燃費を実現。これにより、排気量を1.5Lにしたことで従来モデルに比べ自動車税が軽減されます。
その他、ボックススタイルの新しい機能美を追求したエクステリアも特徴的で、最近のHonda車と共通したフロントからのキャラクターラインが特徴的なHondaらしい躍動感に未来感を加えながら、ボックススタイルの楽しさ、美しさを徹底的に突き詰めたデザインとされている。また、独自発想から生まれたわくわくゲートの新しさを、左右非対称のデザインで表現。なお、ステップ ワゴンはリアから、シャープな印象のフロントマスクのステップ ワゴン スパーダはからフロントからデザインし、それぞれの個性を際立せたと言われる。
インテリアは、BeautyとUtilityの融合をめざした「ビューティリティーリビング」をコンセプトにデザイン。人にやさしくリラックスできる「カタチ・色・素材」。見て、触れて、心地よい「質感」。座り心地の良さが目に見える「シート」。さりげなくスマートに使える、収納をはじめとする「ユーティリティー」を追求。乗る人全員が主役と感じられる、Hondaならではのホスピタリティーあふれるインテリア空間に仕上げられていた。
新型ステップ ワゴンは、ゆとりを加えた新デザインのボディーに充実の装備を備えながら、一方でダウンサイジングエンジンを採用。この進化と、ステップ ワゴン伝統の走りのDNAのバランスが大いに気になるところ。目下、とっても気になる一台である。
(Kazuhiro FUSE)