新型コロナウイルス感染拡大により大阪モーターサイクルショー(3/20-22)、東京モーターサイクルショー(3/27-29)が相次いで中止になった。4月に開催予定だった名古屋モーターサイクルショー(4/10-12)も中止が発表されている。
本来ならこの週末、モーターサイクルショーに出かける予定だった方も多かったのではないだろうか。そんな「バイクが、好きだ。」というひとのために、ホンダがバーチャル・モーターサイクルショーを同社のホームページで開催している。3月27日には都内のイベント・スペースにこの企画のために作られた会場が、プレス発表会とともに短時間公開された。
展示内容は同社が今年のモーターサイクルショー用に準備した車両、展示パネルなどで、実際の会場の85%のスペースに配置した。入場者こそいないものの、展示車両のほとんどは跨ることが可能なスタンドですえられていた。それぞれの展示コーナーにはバイクに合わせ世界観やコンセプトを彷彿とさせるアートがほどこされている。展示車両にはライトも点灯されモーターサイクルショー本番さながらだった。
■アフリカツイン・コーナー
会場に入って真っ先に目に飛び込んで来たのはアフリカ大陸をかたどったアフリカツインのシンボルマークだ。3D画像のようにパネルから飛び出している。このコーナー には
[CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT]
[CRF1100L Africa Twin <s> ]
が展示されていた。
■CBR1000RR-R FIREBLADE・コーナー
壁面が真っ赤に燃えている。
[CBR1000RR-R]
[CBR1000RR-R SP]
が精悍な顔立ちで睨みを効かせる。
■ホンダ・レーシング モータースポーツ・コーナー
ダカールラリー2020で優勝したリッキー・ブラベックの#9
[CRF450 RALLY]
MotoGP2019でチャンピオンに輝いたマルク・マルケスの#93
[RC213V]
がライダーの歓喜のパネルとともに台上に展示されていた。
■CBR・コーナー
トリコロールに彩られてウォールを前に据えられているのは左から
[CBR650R]
[CBR400R]
[CBR250RR]<新カラー・市販予定車>
■CB-F コンセプト・コーナー
ストレートの道が下りながら奥まで延々と続くモノトーンの森を背景に、ホンダモーターサイクルジャパン加藤社長のプレスブリーフィングの最中にベールを脱いだのがCB-F コンセプト。ホンダのホームページで世界初公開するとともに、この会場でもお披露目があった。
CB-F コンセプトの基本デザインは、CB60年の歴史の中でシリーズの盤石化に寄与し、北米などのレースシーンでも活躍し一時代を画したCB750F(輸出モデル:CB900F)をモチーフとしている。タンクからサイドカバー、テールエンドカウルの造形とラインはそのCB750Fを彷彿とさせる。最新の技術が投入されているエンジンや車体にうまく融合させ「守り抜くCB、変革するCB」のコンセプトを見事に具現化させている。
モノバックボーンフレーム、倒立フロントフォーク、片持ちリアスイングアームなど、見た目でわかること以外に発表されたスペックは下記のみ。保安部品が付いて街を走れる姿になった時も、このフォルムの印象そのままに登場してくれることを期待したい。
全長:2120mm、全幅:790mm、全高:1070mm
エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 998cc
トランスミッション:6速
■CBヒストリー・コーナー
昨年のホンダ・ウエルカムプラザでのCB60周年記念展や東京モーターショーのビクトリーシアターが再現されていた。時代の変遷にメッセージが散りばめられ、その前に3台のバイクが並んでいた。左手前から
[CB1300 SUPER FOUR SP]
[CB1100 RS](受注期間限定モデル)
[CB400 SUPER FOUR](受注期間限定モデル)
■軽二輪・コーナー
ここには3車種4台のバイクがあった。手前から右から
[ADV150]
[Rebel 250s Edition]
[Rebel 250]
[CB250R]
それぞれの個性を膨らませるロケーションが背景になっている。
■Small Fun・コーナー
ポップなイラストやアニメ・シーンのウォールが楽しい。左から
[モンキー125]
[クロスカブ110]
[スーパーカブ C125]
[スーパーカブ110・『天気の子』ver.]
■カブ シリーズ・コーナー
[CT125・ハンターカブ](マットフレスコブラウン) 左
[CT125・ハンターカブ](グローイングレッド) 右
の2台が展示されていた。
■Honda Dream・コーナー
実際の店舗内を再現し、ホンダネットワークで扱われているヘルメット、ウエア、グッズが取り揃えられていた。
こちらにも実車の展示があり、ほとんどのバイクが跨がれるようになっていた。
ホンダドリームのサインと、カスタムでさらに凄みを増した
[CB650Rカスタマイズ]
左から
[CBR1000RR-R SP]
[CBR250RR]<市販予定車>
[CRF1100L Africa Twin Adventure Sports]
[Rebel 250S Edition]
[Rebel 500]
ライディングの機能を備えながら、街中に自然に溶け込み、男女共に使用できるユニセックスなデザインの「Rentoto」(レントト)の展示もあった。
https://www.honda.co.jp/design/Rentoto/?_ga=2.6409394.14259136.1585312102-367687382.1585312102
さらに昨年の全日本モトクロスIA1チャンピオンの#400山本 鯨の
[CRF450RW]
今年の全日本ロードレースにKeihin Honda Dream SIRから出場する#17清成龍一の
[CBR1000RR-R](JSB1000仕様)
が展示されていた。
■バイクレンタルサービス「HondaGO BIKE RENTAL(ホンダゴー・バイク・レンタル)」開始
「もっと気軽に、もっと身近に」をキーワドとして、バイクに触れて乗れる機会を増やすために、申し込み手続きの利便性や、ヘルメットやライダースジャケット等のレンタル、安心して乗るための保険や補償プランなど、準備物や費用面低減を充実させたものになっている。レンタル店は6月末までに約250店舗を予定、バイクも50ccから大型2輪までさまざまなモデルを用意する。
4月6日からのサービス 開始にともない、3月27日から4月30日までの期間中、新規で会員登録するとバイクレンタル利用料が20%OFF になるクーポン券がプレゼントされる。
「HondaGO BIKE RENTAL(ホンダゴー・バイク・レンタル)」の詳細や、クーポン申し込みは下記URLへ。
https://hondago-bikerental.jp/
「HondaGO 」を冠したホンダの国内2輪市場活性化の取り組みは、2019年に開始した
「HondaGO BIKE STAND(ホンダゴー・バイク・スタンド)」(無料のバイク貸出サービス)
「HondaGO BIKE CHALLENGE(ホンダゴー・バイク・チャレンジ)」(原付一種試乗サービス)
に続く3弾目。
■VFR750R(RC30)「リフレッシュプラン」
1987年に限定発売されたVFR750R(RC30)の「リフレッシュプラン」のホームページが公開された。リフレッシュプランは6月に実施される。詳細は5月下旬ごろ案内があるそうだ。ユーザーは下記URLをブックマークしておきたい。
https://www.honda.co.jp/motorcycle-refresh-plan/
などなど、現場は無観客となった大相撲春場所のようだったものの、展示や内容は充実しておりバイクの楽しさに満ち溢れていた。密閉空間、密集場所、密接場面に出かけるのは新型コロナウイルスの治療薬やワクチンが開発されるまで辛抱。それまでは、空気がきれいなところに走りにいくか、ネットの恩恵にあずかりながらバーチャル・ショーを愉しみたい。
■ホンダ・バーチャル・モーターサイクルショー
https://www.honda.co.jp/motorcycleshow/
https://www.facebook.com/hondabike/posts/3608417985900121
(古谷重治)